ママ、パパとしてまず何をすべきかわからない…
はじめての出産でなにをどうやって申請すればいいのかわからない
そんな悩みを解決いたします!
・子ども生まれてすぐに出生届、児童手当、乳幼児医療費助成を申請しよう。
・1か月までに健康保険証を準備しておきましょう。
・出産育児一時金は直接支払制度がおすすめです。
・場合によっては高額療養費制度、未熟児養育医療給付金の申請が必要です。
・確定申告で医療費控除の申請も忘れずに行おう。
妊娠中の方、あるいは妊娠中の奥様をお持ちの方、ご出産を控えて赤ちゃんとの対面を楽しみにされているのではないでしょうか。
しかし、申請のことや何をすべきかは、誰かに教えてもらえる機会もほとんどなく、分からないことばかりだと思います。
そこで本記事では、出産するにあたってやるべき申請について、まとめてみました。
この記事を読むことで、
・出産後に必要な申請が確認できる
・産後にもらえるお金のことが理解できる
・時系列順にすべきことがわかる
・申請漏れがなく損をしない
などのメリットが得られます。
それでは、申請時期の早い順に、申請の概要をご紹介します。
生まれてすぐに申請すべきもの
子どもが生まれてすぐに申請すべきは、以下の3つです。
・出生届
・児童手当
・乳幼児医療費助成
いずれも、市町村役場で申請可能です。
何回も足を運ぶ手間をなくすためにも、
まとめて申請してしまいましょう。
ママと子どもは、状況によって入院期間が長引く可能性があります。
できるだけ、パパが積極的に動いて申請をしてあげましょう。
出生届
※父・母が届け出できない場合は、
1)同居者
2)お産に立ち会った医師・助産師
3)父・母以外の法定代理人
の順で両親以外の届出も可能です。
なお、乳幼児医療費助成と児童手当の手続きも同時に行うと、
役所に行くのが1回で済みます。
(該当者は未熟児養育医療給付金も一緒に手続き可)
児童手当
申請後に得られる給付金額は以下の通りです。
・3歳未満 →¥15,000/月
・3歳〜中学→¥10,000/月
児童手当は、申請翌月分から給付が開始となります。
2〜5月分は6月、6〜9月分は10月、10〜1月分は2月に支給されます。
支給予定日は毎月10日(10日が土日祝日の場合は直前の平日)です。
生まれた月を過ぎてからの申請になると、1ヶ月分損をしてしまいます。
なるべく早めに申請を済ませられるよう注意しておきましょう。
乳幼児医療費助成(こども医療費の助成)
乳幼児医療費制度は、医療費の自己負担を子が中学校を卒業するまで無料になるという制度です。
通常、健康保険に加入していれば医療費の自己負担は3割になりますが、
乳幼児医療費助成を利用することで、中学生までの自己負担が0円になります。
申請には、子どもの健康保険証が必要です。
子どもは、いつどんな症状で病院にかかることになるかわかりません。
健康保険証が発行され次第、すぐに申請するとよいでしょう。
生まれてすぐに申請するべきものに関して、私が簡単なリストをPDFにて作成しましたので、
ご自由に利用してください。
PDF: 出産・産後やることリスト
生後1ヶ月までに申請すべきもの
・健康保険証
健康保険証は、赤ちゃんの1ヶ月検診で必要です。
それまでには必ず用意しておきましょう。
出生届や児童手当などに比べて猶予があるようにも思えますが、
1ヶ月検診の際には手元に保険証がなくてはなりません。
つまり、生後1ヶ月を迎える直前に申請をするのでは遅い可能性があります。
出生届や児童手当などと一緒に申請できますので、
できるだけ早めに申請を済ませておきましょう。
健康保健証
会社員や公務員などは、社会保険に加入していれば会社に申請します。
共働きの場合は原則収入の多い方の扶養に入ることになりますが、
父母の収入が同等の場合は健康保険の給付の手厚さなどを確認してから決めるのがよいでしょう。
詳しくはこちらを参照ください。
参考:厚生労働省より 「夫婦共同扶養の場合における被扶養者の認定について」
勤務先に申請する際は、「被扶養者異動届」や「被扶養者認定申告書」などが必要になります。
同時に育児休暇の申請や出産育児一時金などの申請も行えるので、
手続きの誤記や記入漏れなどを防ぐためにも、
勤務先の総務担当に聞いてみるのが良いでしょう。
国民健康保険に加入(自営業や社会保険未加入の方など)の場合、
市町村役場で申請します。
なお、申請時に必要なものは各自治体によって異なる場合もあります。
あらかじめお住まいの自治体へご確認ください。
条件によって異なる申請
・出産育児一時金
・高額療養費制度
・未熟児養育医療給付金
上記の3つは、条件によって申請方法や受け取りの可否が異なります。
ややこしくはなりますが、1つずつ解説します。
なるべく受け取れるものは受け取っておきましょう。
出産育児一時金
被保険者が出産した際に、加入する健康保険から出産児1人につき50万円が支給される制度です。
※2023年4月には42万円から50万円に金額が引き上げられました。
今回の改正により出産育児一時金を50万円受け取れるのは、2023年4月1日(に出産した人)からになります。
出産育児一時金には、産後申請・直接支払制度・受取代理制度の3つがあります。
制度の内容や申請に必要なものがそれぞれ異なりますので、順番にご説明していきましょう。
産後申請
出産時の入院費、分娩費を全額自費で支払い、
退院後に出産一時金の申請をして50万円を受け取る方法です。
申請前は全額立て替えなければいけないため、
一時的に負担する金額は大きくなります。
金銭的な余裕がない家庭にはあまりおすすめできません。
直接支払制度
出産した医療機関に対し、健保組合が直接50万円を支払う制度です。
これにより、医療機関窓口への支払いは出産費用から50万円を差し引いた金額で済みます。
事前に多額の費用を用意しなくてよいので、コチラの制度が一番おすすめです。
申請は健保組合ではなく、医療機関の窓口で行います。
出産費用が50万円未満の場合、その差額は被保険者等に支給されます。
別途申請が必要になりますので、加入の健保組合に確認してください。
ただし、どこの医療機関でも直接支払制度ができるわけではありません。
前もって確認をしておくとよいでしょう。
直接支払制度については、関連の記事にて詳しく解説しているので参考にしてください。
受取代理制度
出産予定日から2ヶ月以内の被保険者が事前に健保組合へ申請することにより、
被保険者に代わって医療機関が出産育児一時金を健保組合から受け取る制度です。
受取代理制度に関しても導入していない医療機関がありますので、下記にて参照ください。
参照:厚生労働省より 「受取代理制度導入届 提出施設一覧」
高額療養費制度
その月でかかった医療費が高額になった場合、一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻される制度です。
自己負担限度額は年齢や収入によって決められています。
例)年収約370~770万円:約80,100円(+α)
年収約370万円以下:57,600円
より詳しく知りたい方は、下記リンクからご確認ください。
参照:厚生労働省より 「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
注意点としては、自然分娩は高額療養費の対象外となってしまうことです。
対象は帝王切開や管理入院などとなりますので、注意しましょう。
医療費が高額になることが事前にわかっている場合には、
「限度額適用認定証」を提示する方法が便利です。
限度額適用認定証は、
社会保険加入者は基本的に社会保険協会に郵送で申請、
国民健康保険加入者は自治体の国民健康保険窓口に行けば発行してもらえます。
生まれた年の確定申告時期
・医療費控除
医療費控除は、検診費や通院に使用した公共交通機関の運賃なども対象です。
可能な限り領収書は残しておきましょう。
初めて確定申告をする方もいらっしゃると思いますが、
必ず指定された期限までに申請してください。
医療費控除
医療費控除とは、前年の間に自分や家族のために10万円以上の医療費を支払った場合に控除が受けられる制度です。
医療費控除の申請は年末調整で行えるものではなく、確定申告が必要となります。
確定申告は毎年2月中旬から3月中旬に行うものですが、
申告するのは前年の1月1日〜12月31日の間にかかった医療費が対象です。
医療費控除の対象となる金額の計算には、以下の式を用います。
◉出産に関する医療費控除対象項目
・妊娠と診断された後の定期検診や検査費用
・通院する際に使用した公共交通機関の交通費
・出産する医療機関へ入院する際に使用したタクシー代
※実家で出産など帰省した場合の交通費は対象外
・分娩費や入院費
・診察費や治療費
・入院中の食事代
参照:国税庁より 「医療費控除の対象となる出産費用の具体例」
もちろん、出産時の費用だけでなく、
そのほかの病院や薬局、歯医者なども対象となることがあります。
領収書はなるべく残しておくようにしましょう。
詳しく知りたい方は、以下の参照より確認ください。
参照:国税庁より 「医療費を支払ったとき(医療費控除)」
医療費控除についても記事を書いたので詳しくはこちらを参照ください。
親としての最初の仕事をきちんとこなそう
あらゆる申請は、子どもが産まれたことを公的に証明するためのものです。
そして、高額になりがちな出産準備を、自治体に補助してもらうためにも欠かせません。
言ってみれば、この記事に挙げた申請の数々は、親としての最初の仕事です。
子どもや親であるご自身が苦労しないよう、忘れずに申請を行いましょう。
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